2014.12.01

普段着フレンチの実力 クリスマス編

Store Info

  • 店名ビストロ ヴェール
  • 住所大阪市中央区心斎橋筋1-4-20宇治園ビル3F
  • 電話番号06-6252-7808
  • URLhttp://www.uji-en.co.jp
  • AREA
  • 3
  • EAST

「しんぶら街」で誕生し、ここ宇治園ビル3階に移転して3年。「ビストロ ヴェール」の小野シェフはかれこれ15年も心斎橋の普段着フレンチとして腕を揮っています。ランチタイムともなると怒涛のオーダーラッシュ。カウンターもテーブルも満席。来店されるお客様はほぼリピーターで、人気の高さが窺えるこの店。初めて来店される方は「こんな所にビストロがあるなんて!」と驚きます。

ヴェールとは仏語で緑の意。壁面に、観葉植物に、お皿の上にも緑がいっぱいです。人気の秘密は、お値段以上の満足度。サラダにもスープにも、メインのお料理にも季節の野菜類がたくさんのっています。「僕自身が野菜が好きなんです」と話すのは小野誠司オーナーシェフ。葉物、根菜、キノコ類に豆類。全て適度な下処理を施され、旨味たっぷりに盛り込まれます。さて、今回はクリスマスのお料理の調査にお伺いしました。シェフ!宜しくお願いいたします。

「特別メニューというものは特に用意してないんです。ディナーはほとんどバイオーダーの即興メニューなので」とは小野シェフの弁。なんとも贅沢なシステムですね。ならば、前菜も魚介もお肉も野菜もぜんぶ食べたいです!と我侭放題なお願いをしたところ…5秒だけ考えたシェフの手が即興で動き出しました。は、はやい!フライパンには手長海老に鯛。表面をサッと炙ったところで野菜類も投入。

魚介のフライパンをオーブンに入れると、2本目のフライパンが稼動し始めます。こちらは、なんと由緒ある仏のシャラン鴨。強火で表面を炙ります。この時のシェフの射るような目!余分な脂を細かく取り除きながら頃合いを見計らい、オーブンへ。手は休むことなく、前菜へと移ります。事前に仕込んだローストビーフやテリーヌ、そしてお得意の焼き野菜マリネ♪

はじめは前菜盛り合わせ。バジルのソース上に散らされるのは赤・黄パプリカ。まるでクリスマスツリーです。柔らか極まるローストビーフ。さらには、栗とキノコを仕込んだ分厚いテリーヌも。おや?このテリーヌ、すごくあっさりして栗やキノコの味が明瞭!その秘密は、レバーを入れないこと。そうすることで、素材感を打ち出しているそう。なるほど!

つぎは鯛と手長海老のソテーです。バターの香りがクーンと立ち昇ります。固形ではなくオイルバターを用いているそう。コクと香りはそのままに、重くない一皿に仕上がるのだとか。一緒に加熱して、魚介の旨味を吸い込んだお野菜もたっぷり。手長海老の淡白な甘味を引き立てるトマトの酸味。外サクサク、中はふっくらの鯛にはバルサミコソースの酸味が調和。加熱具合が絶妙、トレヴォン!

3品目はシャラン鴨もも肉のコンフィです。クリスマスですね~。ではいただきます…とナイフを入れてみて驚愕。ものすごく柔らかい。口に含んでさらに驚き。雑味や濁りの一切ない、クリアな風合い。実はこのコンフィ、70度の低温オイルで約6時間かけて火入れがされているのです。正統なフレンチの技法で、淡白な旨味を高めているのですね。すごい。

「はい、お待ちかねの…」と出てきたのは、デザートプレート。女子必見です。いいですか、呼吸を整えて、アイテム紹介いきますよ。ティラミス、アプリコットタルト、バニラアイス、ガトーショコラ、フレッシュないちごにスワン型のプチシュー。きゃあ~※%○●#O(≧▽≦)O脈拍上がり、息も絶え絶え。

そんな小野シェフのお料理をさらに味わい深くしてくれるのが、こちらのワイン「コート デュ ローヌ」。シェフ自身もお気に入りという1本です。「何より非常にバランスがいい。タンニン(渋味)もまろやかで、それでいて、キリリと絞まる。どんな一品にも合いますよ」と教えてくれました。お料理とワインは1+1を100にも1000にも味覚を広げてくれます。クリスマスは特別な夜ですもんね。華麗なマリアージュを決めたいところです。

シェフのお人柄もあいまって、終始和やかな雰囲気にすかっりと寛いでしましました。ここまで本格的なお料理が味わえながら肩肘張らないリラックス感。緊張を解かれると、素直な「美味しい!」がダイレクトに右脳を刺激します。きっと、この店最大の隠し味は「それ」です。大人気のランチはもちろんですが、ゆっくりと時間を愉しむならばディナーも。よいクリスマスを♪

  • ディナーコース 3,500円~

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