2015.08.01

0.2秒で自律神経に届く、香りの力

Store Info

ほんとはタフじゃない。

ストレスは普段から貯めずに自分を適度に甘やかす事が大切。それでも貯まりすぎたらお友達や彼氏にSOS、少しずつでも話しながら元の自分のリズムに戻っていくことが大切。自身を律するのは素晴らしいことだけれど、ワタクシどもは尼さんでもシスターでもないので、100%は難しいのです。ましてや、自分はタフだなんて過信でもして、ストレスで潰れたら・・・・、次は自分がハラスメンターになってしまう危険性も。適度どころか、大いに甘えましょう。その方法は、普段の生活の中にいくらでも取り入れることができるかもしれません。

先月ご紹介しました「Caféパリネコ」で、アロマ講座が開かれるとのことで、早速取材のお願いをし、快くOKをいただきました。伺うと、既に4名の生徒さんが着席。今日の講師はアロマ&ホットストーンサロン心香(しんか)の芳崎先生です。生徒さんたちは初対面同士。どこか緊張の空気がピーンと張りつめます。

先生の進行で生徒さん同志の自己紹介が行われました。なんと本日は数人のプロの方も参加。既に先生と同じように講師をされている方々が、自身の勉強のためにと受講しています。同様に講師をしている知人が「この世界はリタイヤするまで勉強」と言っていましたが、まさにそのとおりのよう。
みなさん、真剣な面持ち。

本日作るのはアロマのフェイスパウダーとボディパウダー。ここで先生から精油含有量に関する注意点が説明されます。ボディパウダーは濃度の上限が1%、フェイスパウダーは0.5%。自然由来の天然精油でも、肌に使うとなるとこんな注意があるんですね。初めて知りました。

本日の配合は下記のとおり。
ボディパウダー⇒コーンスターチ+精油+ハーブパウダー+カオリン
フェイスパウダー⇒コーンスターチ+精油+マイカ
さて、「カオリン」や「マイカ」は何だか聞きなれないワードですね。これらは天然の花崗岩(かこうがん)なんです。カオリンは皮脂を吸着し水分を吸収する効果が。大きく分類すると3色あり、白は刺激が低くデオドランド効果もあり。ピンクは角質を取る効果も。赤色はシミやシワにも効果が期待できるそう。

一方「マイカ」はラテン語で輝くの意味を持つとおり、キラキラと光沢を放つうっすらピンクです。
フェイスパウダーにピッタリですね。・・・・・・・ここまでは順調だったのです。この次の瞬間・・・・。

突然、芳崎先生の脚が、つりました。実話です。ほんとの話です。余りの出来事に笑いが止まらない先生、「久しぶりにスカート履いたからかしら?」と本音トークまで放出。困惑しながらも笑いを堪え切れない生徒さん。一気に場が和んだ瞬間です。それぞれ、得意なアロマ分野を活かし「脚のつりにはラベンダーが効果があるらしい」とのことで、先生にラベンダーの精油を嗅がせたりと、かなりドラマチック&コミカルな一幕。画像に残せなかったのが残念なくらい。先生、あれから脚は大丈夫でしたか?

先生の脚もまっすぐになりまして、講座は続きます。ここからは一番のお楽しみじゃないでしょうか。
好みの精油のチョイスとブレンド。それに加えて、ボディパウダーでは好みのハーブパウダーのチョイスとブレンドが始まります。それぞれに香りを嗅ぎながら、次第に表情が柔らかくなる生徒さんたち。

本日、先生が用意されたのは15種以上の精油。ラベンダーやペパーミントといったワタクシでも聞き覚えのあるものから、サイプレスやイランイランといった希少なものまで。資料にはそれぞれの、心と身体へ期待したい効果が記されています。先生いわく、その時の身体の調子が、その時も求めている香りを探り出す…とのこと。例えばワタクシが一番好みに思えたユーカリは、筋肉痛に効果が期待できるという説明…おおーっと、ドンピシャすぎて(昨夜は久しぶりのジョギングでした)驚きました。

ボディパウダーに混合されるハーブパウダーは、ラベンダー・カモミール・フランキンセンスの3種からチョイス。精油にしてもハーブパウダーにしても、先生はあまり“期待効果”や“効能”を話しません。先述のとおり、その時の嗅覚が求める香り、それが心身が求める効能と考える先生にとって、文字で起こした「説明」はあまり意味を持たないよう。脳に直結する嗅覚がどれだけの力を持つか?それは理屈ではなく本能だそうで、そう考える先生の背景に裏づけがあるのですが、その件は後ほど。

さて、乳鉢のなかに粉末類を合わせて、精油を垂らして、乳棒で混ぜ合わせます。ゴリゴリと粉砕しながら粒子を絡めてゆくイメージ。ふわーっと、パリネコ店内に香りが満ちて、この空間、この香り、この音も相まってウットリ。茶漉しで濾すこと2~3回。ここまでくると、最初の緊張も先生/脚つり事件の笑いも経過して、皆さんの表情はホントに自然体で柔らか。リラックスされている様子が伺えます。

ボディパウダーにはカオリンを、フェイスパウダーにはマイカを加えてさらにゴリゴリ。このマイカが少々曲者で、間違って入れすぎると「舞妓さん」か「美香さんのお姉さん」くらいキラキラ顔になるので注意…とは先生の弁。生徒さんはもう緊張の欠片もなく仕上げに夢中の様子。

そうして、完成?かと思えば・・・・・まだまだ完成ではありません。

先生は最後に「お楽しみ」を用意しておりまして、2種のパウダーケースにシールでデコライズ。大人っぽいシルエットタイプや、ポップやキュートまで幅広く。こういうの、女性は大好きですよね。リラックスしていた皆さんの表所が、ぱ~!っと笑顔になっています。さて、ここで先生へのインタビューを決行。すこしお時間いただきます。

先生が嗅覚の力を信じる理由は、以下の経験からでした。現在のアロマサロンを開いたのが1年前。もともと介護職・ケアマネージャーの仕事をしていた先生は、介護・医療の現場での「嗅覚」の力に目を留めます。鼻から自律神経に辿り着く香りは0.2秒。海外ではメディカルの側面を持つアロマが、日本では雑貨の扱い。「もっと効果的に活用できたら」と思っていた矢先・・・

先生のご家族が介護が必要な御立場になりました。日々繰り返す仕事と介護、多くを語らない先生ですが、心身の“重さ“は計り知ることができません。居ずまいやお話のされ方を鑑みると、真面目な方なんです。きっと、全て完璧にしたいと思われたかもしれません。もしかしたら、自分はタフだと言い聞かせてきたかもしれません。そんな先生自身を解き放ったのがアロマだったそうです。

0.2秒で自律神経に届く「香り」の力は、先生自身を癒していったそうです。ただ癒されるだけでなく、自身の心身の状態を探るように精油を嗅ぎ、未病のセルフケアにも役立てる。それが先生の考えるアロマ。生徒さんが精油をチョイスするとき、資料上の理屈や理論よりも自身の本能を大切に出来るよう、黙ってじっと皆さんの表情を見ている先生。「自分で自分の状態を探り、自分で香りを選ぶ大切さ」。それが先生の「やり方」のようです。

さて、みなさんのパウダーが出来上がりました。こうやってデコライズすると「私のパウダー」感が高まって嬉しいですね。
実はワタクシ、この講座を受けるまで、アロマって「いい香りのするもの」程度の知識しかありませんでした。なにやら難しいイメージもあって、特別な日の嗜好品って感じだったんです。そんな初心者のワタクシでも“セルフケア”の側面が充分に理解できて、しかも日常に気軽に取り入れられるなんて。うれしい発見です。
さて、講座の最後は・・・

Caféパリネコ、アリカさんお手製のスィーツとコーヒーorお茶です。この日のスィーツプレートはドッシリとしたチーズケーキと軽やかなブランマンジェ。コーヒーはもちろんアリカさんが豆から挽く、サイフォン式です。取材の身でありながら、先生からはフェイスパウダーを、アリカさんからはスィーツプレートを頂き、なんともご満悦なカメラマンとワタクシ。
先生、ご参加の皆様、アリカさん、ありがとうございました!

  • < Café パリネコ(アロマ講座)>
    アロマビューティー講座 3,000円(参考価格)
    次回は8月4日(火)に、「夏休み親子企画*ハーブで万華鏡作り」を実施予定。
    詳しくは「アロマ&ホットストーンサロン心香(しんか)」公式ブログ
    http://ameblo.jp/shinka-aromatherapyまで。

    9月には「アロマジェルづくり」
    10月には「開講1周年企画」
    11月には「アロマチークづくり」
    12月には「アロマリップグロスづくり」
    を予定しています。

  • ※価格は全て参考価格
  • ※全て税込み価格
Loading..