2016.03.01

不二家が「定食」?

Store Info

  • 店名不二家レストラン心斎橋店
  • 住所大阪市中央区心斎橋筋2-2-23 2F
  • 電話番号06-6211-9813
  • URL
    http://www.fujiya-fs.com/
  • AREA
  • 6
  • EAST

ペコちゃんの年齢って知ってた?

心斎橋に数々ある老舗の洋食屋さん。オムライス、ビフテキ、クリームコロッケ、ハンバーグ、エビフライ…。ほら、口中にあの味が浮かんできましたね?懐かしくて、思いで出深くて、なんともレトロなあの味は、老若男女、全ての方々を虜とします。遡ること1931年。心斎橋に一軒の喫茶店が誕生。
その後、洋食屋さんとしても人気を博す不二家レストラン心斎橋店。1931年ごろといえば…銀座にあの伝説の洋食パーラーが在り、大阪は心斎橋にもレジェンド級の洋食屋さんが誕生した頃。歴史において決して引けを取らない「不二家」。改めて、その存在感に脱帽です。そしてそして、ペコちゃんって意外にお年を召していたのね…なんて所も感慨深いのです。ペロリ。

「さて、そんな不二家なのですが、老舗ファミリーレストランという認識がワタクシにはあります。そう、レストランのランチは「セット」です。しかしながら先日、御堂筋線で聞きずてならないサラリーマン同士の会話を小耳に。「昨日、心斎橋の不二家の定食喰ってさ~」などと話している。不二家は「セット」でしょ?と思った矢先に、彼は車内広告のキムタクを指さして「同い年」と、本当に本当にボソリと言うので、聞き逃してやることにしました・・・が、ほんとに「定食」はありました。ほんとにあったのです。

店長様に伺ったところ、あっけなく「定食やってます」とのこと。しかも心斎橋店限定と言うではありませんか。気になることは即解決とばかりに、足を向けてみたところ・・・

ペコちゃんはおひな祭り仕様に。お着物もワンオールも似合うのですね。

あまりのかわいさにカメラマンがボーゼンとなるほどのスタッフ山本さんと一緒にパチリ。ペコちゃんのように大きな目のべっぴんさんに、定食メニューを注文です。

ほんとにあったんです。心斎橋限定の「定食メニュー」。こちらは「ポーク生姜焼き定食」。メインの生姜焼きに、ごはん、お味噌汁、香の物。わっ、見るからに定食、the定食!

ポーク生姜焼きは3枚。箸で持ち上げてみると・・・ズシリと重い。そして一片の大きさが圧巻。脂と身が曲線の境ラインを描いて・・・立ち上る生姜の香りにゴクリとつばを呑むワタクシです。では、いただきます!

う・・・うまい。リンゴを主とした酸味あるソース、甘味はたぶん、調味料とかではなくて、果実のそれがメインになっているはず。だから、味は強いけれど、全くしつこくない甘辛さで、むしろさらさらとしたソースに生姜のアクセントがほどよく効いてて。特筆はポーク。柔らかなのは嬉しいけれど、それ以上に驚かされるのは、脂がとっても上品。雑味のないキレイな旨味でソースと絡まって。ポークの焼き具合はこれ以上もこれ以下もない、レアからミディアムにほんの僅かに移行した瞬間を的確すぎるほど的確に・・・。これは、まさに洋食レストランのお仕事!(孤高のグルメ??)

と、とまらない!

次は・・・「手づけ四元豚シルキーポークカツ定食(数量限定)」。ここで四元豚シルキーポークのおさらいを。これまで日本で多く流通している豚肉は「三元豚(さんげんとん)」。ここに、国内では存在しない「チェスターホワイト種」を掛け合わせたのが「四元豚(よんげんとん)」。日本人が好む「サシ」と、豚を健康に育てることにこだわられた豚なのです。

 

特筆すべきはこの厚み。約1.5cm。一片につけるパン粉は全て店内でシェフ様たちの手で行われています。パン粉の荒さもこれでもかってくらい粗めで、見るだけでさっくり感が伝わってきます。では、
いただきます!

う・・・うまい。通常、こんな分厚い豚肉をフライで加熱するには時間がかかるはず。時間をかければ、パン粉のさっくり感は失われ、ベトつき始める。にもかかわらず、これは豚の中央にまできちんと火が入り、表面はサックリ。しかも豚肉の「あっさり」感はどうしたことか。サシがふんだんに入っているはずなのに、僅かなしつこさも感じられず、むしろ上品すぎる甘さが魅惑的。甘さは上品なのに、大口でひと口で食べたくなるほどのこれは、まさに洋食レストランのお仕事!(孤高のグルメ??)

と、とまらない!

メイン⇒ごはん⇒お味噌汁⇒キャベツ⇒ポテトサラダ⇒メインの、永遠ループが止まらないのです。ああ、定食ってこうだよね!さすが不二家、されているお仕事が段違い!などと、頭で考えつつ、今は何も考えたくなかったり・・・夢中のうちに2定食はペロリ。ごちそうさまでした!

と、ここで「いかがでしたか?」と店長が登場。なんでも、お昼時の企業人層にむけて、不二家として何かできないか?と考えたときに「定食」がキーワードとして浮かんだのだとか。用いる素材は至ってシンプル。けれど、ひとつひとつのエレメントは「ここならではの素材と技術で」と提供されているのだそう。まんまとその仕掛けにハマったワタクシ。深く納得するのでした。

もうひとつ。このフロアの歴史を感じさせる天井をご覧ください。丸掘りを施す漆黒の梁に、壁面には個を描くアルコ型のランプ。そしてキッチンスペースには、槌目が打たれた銅製のフード。本物の質感と巧みな技術を惜しげもなく注ぎ込んだ一面は不二家の矜恃そのもの。ワタクシが、あーこの町に住んでいて良かったって思う一面なのです。

帰りの御堂筋線では、満腹で眠くて。車内広告の管野○穂を眺めながら、「あー同い年だ」とボンヤリと思うのでした。(歳バレました)

  • ポーク生姜焼き定食 961円
    手づけ四元豚シルキーポークカツ定食(数量限定) 961円
  • ※全て税込価格

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