歴史資料館

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タレントショップの先駆


蝶屋のマッチラベル
昭和8年頃から心斎橋筋1丁目、現在のドトールコーヒーのあたりに、長谷川一夫が経営するフルーツパーラー「蝶屋」があった。
「食べ物はほとんど好き嫌いはありませんが・・・果物好きが昂じて、戦前大阪でフルーツパーラーを開業したくらいです。」(「舞台・銀幕六十年」長谷川一夫)。店内には、気分の落ちつく照明が灯り、メニューの質も高かったらしく、「蝶屋」を扱ったグルメ評もいくつか残っている。芸能人が自分で店をプロデュースすることはまだ珍しく、「長谷川一夫の店」といえば、彼が接客するような誤解も生んだらしい。
どちらにせよ、盛況ではあったが、第二次大戦の空襲で惜しくも焼失。再建も試みたようだが、かなわなかった。