made by「J」の凄み。

「日本のものづくり」とテーマを立てると、必然的に職人さんたちの伝統技が語られます。ですが、その技でもって造り出された「物」を、私たちユーザーに届ける人ってどんな人でしょう??「技」と「使用」の間になくてはならない「仕事」、今回はそこをクローズアップ。脈々と継がれる伝統技を支え、利用者の生活をも豊かなものとする、そんな敏腕なる「語り手」たちが心斎橋をもっともっと<楽しく>してくれています。

ここは大丸心斎橋店本館8階の『日本橋 木屋』。創業を1792年にさかのぼる打ち刃物問屋さんで、2019年大丸心斎橋店開業と共に彗星のごとく関西初出店を果たし、以来約2年、界隈のプロの料理人から一般の方まで幅広い客層を包囲。まるで美術館のような内装は知る人ぞ知る、一級建築士・萬代基介氏によるもの。向かって左から、木曽ひのき、赤松、ヒバ、欅、山桜、栓の木材を無塗装で並べ、各材質を支えるのは鉄骨のフラットバー2本だけ。空中に浮く銘木は、商品の陳列棚というより、それ自体が約229年の日本橋 木屋さんの歴史を語るような存在感となっています。

圧巻の存在感を放つ、この壁面。無数に並ぶ包丁は、鋼や特殊鋼の他、ステンレスやセラミックも。使う方の生活スタイルや用途に併せて、“選ぶ”事を可能とする専門店。鍛冶職人と料理の作り手との間に位置し、職人を育み、時代に応じた商品を扱い、また、日本の工芸を守ってきた『日本橋 木屋』。

この1本1本に職人技が注がれ、実際に使う方の食生活を司る、そんな包丁たち。大丸心斎橋店に出店するにあたり、堺の職人とともに創り上げた逸品も堂々の鎮座。もちろん、岐阜は関・新潟・福井は越前など、日本全国の鍛冶職人の名品も並びます。

そんな1点(包丁)と誰か(お客様)をよりよく出逢わせ、末永い“愛用”を叶えたい、それが同社の想い。月に1回の包丁研ぎデモンストレーションや、実際に包丁をお預かりしての包丁研ぎサービスも、そのためのもの。山本店長は話します。「本物の包丁は料理の味を変えます。サッと切った果物や鮮魚は、それ本来の美味を包丁によって引き出されます。例えば刺身なら、切断面の質感次第で食感も醤油の乗りも変えてしまうんです」と。

そう、この方が店長の山本さん。お料理初心者からプロの料理人まで、その方に合った包丁を探してくれる、包丁案内人とでも言いましょうか。。「毎日の食事を大切に美味しくする、それは包丁の役割。それを造る鍛冶職人の技を未来に伝えていく、それが当店の役割」と笑み話してくれます。ここにあるのは毎日の生活に使う調理道具。継がれてきた伝統技で形を現す<用の美>にもご注目ください、とのこと。

そんな『日本橋 木屋』では、新しい“楽しい”が始まっています。同社の技術を注ぎ込んだエーデルワイス・ステンレス刃鋼シリーズから、パン切り包丁が230年モデルで登場!来年230周年を迎える記念に新しくリリースされました。手元は木製で、経年によりゆっくりと手に馴染んでゆく1本。これを山本さんは「経年変化」と言います。経年劣化、ではなく、経年変化。経年により使い手に馴染んでゆく…そんな真意です。もちろん、そんな道具と人の末永い付き合いを支えるのも…『日本橋 木屋』の手厚いメンテナンスサービスあってこそ!

ここは心斎橋筋商店街にある『増田漆器店』。創業を1868年にさかのぼる漆器の専門店で、2020年にリニューアルオープン。より商品を見回りやすくなった店内には、輪島塗(石川)や越前塗(福井)、山中塗(石川)や香川塗(香川)や会津塗(福島)に若狭塗(福井)などなど日本全国からの漆器が並びます。これら漆器は『増田漆器店』が直に仕入れ。長きに渡って産地(職人さん)との信頼を構築してきた…なによりの証なのです。

創業から150年以上の歴史を誇る『増田漆器店』で、今の時代に求められるニーズと後世に伝えていきたい伝統を一身に担う、そんな増田夫妻は6代目。「実際に手で持って、手触りを感じて、使ってみて初めて“良さ”が分かるのが漆器。自分たちはそこまでのアプローチを、より楽しく興味を持っていただけるようにご案内することが使命です」と話してくれます。

例えば、この「欅 椎形椀」は石川県山中塗の1点。曲線の柔らかさではなく、パンっと伸びる直線に…躍動すら感じるご飯茶椀。お2人は同品を扱う石川県の会社の展示会へ出向き、対話を重ねる<人対人>の関係構築で、遠く石川の銘品をここ心斎橋に繋いでいるのです。そうやって全国の産地と信頼を重ね続け、『増田漆器店』の今日を未来へと繋げているのです。

お2人の背景に掲げられる過日の写真や絵画に看板が、歴史を物語る『増田漆器店』。産地の職人さんたちも、お2人のように代を継がれた若き後継者さんで、「いっしょに漆器界を盛り上げて行きたい」と想いを共有しているそう。Onビジネス、だけではなく、漆器という伝統工芸を後世に残し伝えてゆくパートナーシップ、なのです。もちろん、お客様へのサポートも手厚く、「食洗器かけられる?」や「若い方に贈りたい」といった相談にも親しみ深く対応してくれます。

そんな『増田漆器店』で、新しい“楽しい”を見つけました!蒔絵(まきえ)を施したアクセサリーは吸い込まれるような美しさ。これからの季節、ストールを留めたり、ニットのワンポイントにしたりと、蒔絵の刺しがキラリと光沢を放ちます。これも、実際に手に取って眼でじっくりと眺めてみて欲しい。蒔絵という技法が持つ深遠さにハッと心が動かされます。

ここは大丸心斎橋店本館8階の『西川ショップ ネムリウム』。創業は1566年、蚊帳・生活用品販売業を開業。世にその商才をうたわれた<近江商人>を生み出した近江八幡出身なのです。二代目の頃には江戸だけで四ヶ店を持つほどの隆盛ぶり。中興の人となる七代目は仏事を尊ぶ精神家であり、また、経済人としても優れた業績を残したなど、今も伝え語られる近江商人・西川家。私たちが知る西川は、明治20年から取扱い商品に加えた新商品「蒲団」の頃からでしょうか。そしてここに、象徴たる文言があるのです。

それは、十二代目「甚五郎」の言葉。『お客には親切を、そして、お客が西川の商品を買われて、あとで後悔されるよな商品を売ってはならない』。その言葉通り、本物を追及する西川の“ものづくり“が如実に現れるのは…やはり羽毛ふとん、ではないでしょうか。

例えば、こちらの「アイダー 羽毛掛けふとん」。用いられるのはアイスランディック アイダーダウン。アイスランドの海岸線に棲むアイダーダックは法律保護のため、巣跡から約20gほどしか採取ができない貴重なダウン。類稀なる保温性だけでなく軽量&弾力性も秀逸で、高級羽毛の中でも最高級と評されています。そのダウンを贅沢に使った、この一枚。

ゆっくりと触れると、ふんわりと手が沈み…かつジンワリと温かさが伝わる、この感触。この高級羽毛は、西川の技術なくして、人の身体に最適には届かないのです。高度な洗浄技術を駆使し、何度も繰り返す除塵に加え、偏りを防ぐための完全立体キルトも。さらには側生地に絹を選り抜き、有限なる自然の恵み(アイダーダウン)とお客様の双方を決して裏切らない…高度な技術とこだわり。素材と利用者の間を、西川の<仕事>が繋げてゆく。それが、同社のクオリティ。

そんな『西川ショップ ネムリウム』では、新しい“楽しい”も口コミ拡大中!今夏、たくさんのアスリートの活躍を目に焼き付け、そこから関連して<知りました!>というお客様も来店される、その目的が…2018年の発表以降たびたび話題に上がる「ハイブリット マットレス AiR SX」。「点」の設計で体圧を分散し、寝ている間の血流を良好に。仰向けはもちろん、横向きでも寝姿勢保持を適え快適な睡眠!「よく眠り、よく生きる。」を体現する同社の最新睡眠科学を注ぎ込んだシリーズなのです。

さて、冒頭で同社のルーツが近江商人にあることを記述しました。その信条は今、スタッフさんたちの心に宿っています。「お布団を購入に来るお客様は、お布団が欲しいのではなく<快眠>を求めているんです」と話す同社スリープマスターの火口さん。同じくスリープマスターの冨永さんも「快眠を求めていらっしゃるという事は、現在の睡眠にお悩みがあるという事なんです」と話します。そんなお客様の悩みに寄り添い、個々の住環境や生活スタイルも考慮しての商品提案は、まさにカウンセリングのようなもの。その心は、創業から455年目の今日も、私たちの心身を温かいお布団のように包んでくれています!

  • ■日本橋 木屋
    ・新エーデルワイス パン切り包丁(230年モデル)/8,800円(限定価格)
  • ■西川ショップ ネムリウム
    ・アイダー 羽毛掛けふとん/2,200,000円
    ・エアーSX マットレス レギュラー(シングル)/143,000円
    ・エアーSX-H マットレス ハード(シングル)/165,000円
  • ■増田漆器店
    ・欅 椎形椀(朱)/4,180円
    ・欅 椎形椀(黒)/4,180円
     ブローチ(パラソル)/10,450円
     ブローチ(しだれ桜)/16,500円
     ブローチ(華アート)/10,450円
     平丸かんざし 花うさぎ/5,170円

日本橋木屋

〒542-8501 大阪府大阪市中央区心斎橋筋1-7-1 大丸心斎橋店 本館8F

電話番号 06-6484-5767

営業時間 大丸心斎橋店の営業時間に準じます。

西川ショップ ネムリウム

〒542-8501 大阪府大阪市中央区心斎橋筋1-7-1 大丸心斎橋店 本館8F

電話番号 06-6121-8101

営業時間 大丸心斎橋店の営業時間に準じます。

増田漆器店

〒542-0085 大阪府大阪市中央区心斎橋筋2-7-1

電話番号 06-6211-0683

営業時間 10:30〜18:30

※営業時間は変更となる場合がございます。

RECOMMENDED SHOP
おすすめショップ

  • 「塔の上のラプンツェル」OH MY CAFE

  • TUFFE TERRACE EAT

  • 心斎橋ネオン食堂街

  • POP CULTURE SHINSAIBASHI

  • THEATUS SHINSAIBASHI

  • 心斎橋フードホール

  • 心斎橋NEW

  • 大丸心斎橋店 本館 B1F 麗しのスイーツ

  • ユニフォームからひも解く、ショップの世界

  • 御堂筋ダイニング

  • 御堂筋ダイニング

  • 御堂筋ダイニング

  • 御堂筋ダイニング

Loading..